囡囡

《囡囡》舞台挨拶詩雅(ミッシェル・ワイ)、冼色麗(ボニー・シン)、王敏奕(ヴィーナス・ウォン)、林鈺軒(ウナ・リン)、曾國祥(デレク・ツァン)、呉浩康(ディープ・ン)、駱振偉(カールソン・ロク) 
畢國智(ケネス・ビー):監督


引きこもりでゲーマーの彼氏(曾國祥)と暮らすIcy(詩雅)は、ネットを使って女の子を集め援交を仕切っている。台湾人のLin(林鈺軒)は、援交にもセックスにも大胆。お金持ちの家の娘で何不自由していないRonnie(冼色麗)は、最初は抵抗を示しているものの退屈しのぎに援交。さらにお金を貰うどころか、相手にお金を渡すという倒錯した行為に出る。そして援交予備軍にグッチ好きでネットでバッグを競り落としたがお金のない中学生のGucciがいる。この4人の女性を中心に尖沙咀を舞台に援交を描いていく。


「援交」。「AV」同様日本が香港に輸出してしまった単語だ。「援交」を題材にした香港映画にはそのものずばり「援交」というタイトルのインディペンデントの短編がある(id:hkcl:20091022#p1)。少々教育的指導な「援交」に比べれば、こちらの方が娯楽作品的要素があるといえる。見所はたぶん、大胆に肢体を披露している林鈺軒と、お嬢様女優かと思っていた詩雅や冼色麗にベッドシーンがあったりするあたりか。III級なので最近の香港映画ではめずらしく(女性の背中がダブルだとしても)ベッドシーンが比較的濃密なところ。物語には特に意外性は感じない。これまでの畢國智作品と異なる風貌は、プロデューサーが伍健雄だと聞くと納得できるような気がする。監督は「援交を題材に撮ってみないかと言われた」と話していたので、プロデューサー側からやってきた企画なのだろうか・・。


出演者は、詩雅は洪卓立(ケン・ホン)との《很想和你在一起》(id:hkcl:20090828#p2)が印象的で、他には《愛出貓》(id:hkcl:20090906#p1)、《全城熱戀熱辣辣》(id:hkcl:20100218#p1)、そしてこの電影節のクロージング作品《前度》(後ほど内容を書きます)と小品ながら順調に出演作品を重ねている。[ン先]色麗は大陸のテレビドラマ出身(広東省の)で郭子健(デレク・クォック)の《青苔》(id:hkcl:20080530#p1)で余文樂ショーン・ユー)の相手役、《武侠梁祝》(id:hkcl:20081009#p1)、やはり電影節で上映の《分手説愛你》(id:hkcl:20100406#p2)。王敏奕は《烈日當空》(id:hkcl:20080402、id:hkcl:20081109)でウリをしている女子高生役。林[金玉]軒は台湾のモデルのようだ。曾國祥は説明不要かと。呉浩康は英皇所属の歌手&俳優。駱振偉は香港電台のDJで《很想和你在一起》にも出演していたようだ(どの役だっけ?)。
2010.4.5@香港國際電影節(UA朗豪坊)


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