唐山大地震

《唐山大地震》徐帆(シュウ・ファン)、陳道明(チェン・ダオミン)、張靜初(チャン・ジンチュウ)、陸毅(ルー・イー)、李晨、張子楓、陳瑾、王子文 
馮小剛(フォン・シャオガン):監督


1976年7月28日3時42分、中国河北省唐山市付近で発生した直下型の地震に遭遇したごく普通の1家族4人のその後を描く。(物語の細部はねたばれになるので書かない)。張翎の小說《餘震》をベースに作られている。


地震マグニチュード7.8の直下型地震。ネットで少し調べたところ、唐山大地震は事前に予知出来ていたが、唐山が北京に近いこともあり、パニックを恐れ告知せず、さらに発生後、外国からの援助を受け付けなかったため、被害が拡大したと言われている。またこの地震による死者は24万人、負傷者は16万人にのぼっている。


140分近い長い映画だが、意外に長さは感じさせなかった。出演者では、母親役の徐帆の巧さが光る。
過去への贖罪という明らかな国策映画だが、馮小剛は催涙弾映画に仕立てて、それなりに見せてしまう。30年近い物語に、唐山の復興、さらには中国の発展をも密かに盛り込んで見せる。最後には母(国家)と娘(市民)が違いに謝罪と許容を口にする。細かく細部を見ればみるほど、本当に憎たらしいほど上手く、こざかしい作りだった。
2010.7.28@旺角百老匯


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