危樓春曉

《危樓春曉》
呉楚帆、張瑛、紫羅蓮、黄楚山、梅綺、盧敦、黎灼灼 
李鐵:監督 1953年 モノクロ 粤語


壊れかかった唐樓にある日、教師の羅明(張瑛)が新しく引っ越してくる。彼が入るはずの部屋には、失業中の夫・譚二叔(黄楚山)と出産したばかりの妻(黄曼莉)と息子・華仔李小龍)が住んでいたが、家賃が払えず部屋を追い出されそうになっていた。唐樓の住人には、中学(高校)を卒業しているのにクラブ勤めをしなくてはならない白瑩(紫羅蓮)、出産が近い妻を持つタクシー運転手の梁威(呉楚帆)らがおり、雨の降る夜に彼らを追い立てるのは人情がないと、管理人夫婦に言うのだった。譚二叔一家はみんなの助けでなんとかこの唐樓にとどまれることになった。
唐樓の住人には、つぎつぎと難問や不幸がおそいかかる。住人たちはみなで智恵と力といくばくかの金を出し合い、なんとか乗り切ろうとしていく。


1950年代、失業率も高かっただろうし、住環境も悪く人々が総じて貧しかった時代だろう。そんな中でも助け合いの精神で乗り切ろうとする庶民の姿を描き出し、「人人為我、我為人人」(みんなは私のために、私はみんなの為に)という理想を掲げる。
2011.4.30@香港電影資料館「人人為我,我為人人:中聯電影」


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