余文樂（ショーン・ユー）、舒淇（スーチー／シュウケイ）、陳數
黎妙雪（キャロル・ライ）：監督
舞台女優の惠寶（舒淇）は、新しい舞台「紅梅傳奇」の稽古で劇団のトップ女優Amy（陳數）からことあるごとに嫌みを言われて情緒不安定になっている。惠寶の彼氏は同じ劇団の男優・阿楠（余文樂）。しかし阿楠はまた、惠寶の双子の姉・惠香（舒淇2役）が自分に好意を寄せていることも知っていた。
「紅梅傳奇」の巡業好演の最後、惠寶は突然倒れてしまい、姉の惠香は密かに妹に代わり舞台に立ち大絶賛を浴びる。打ち上げの会場で姉の高評を知った惠寶は、姉に嫉妬を感じ始め、姉と阿楠の仲も疑うようになる。ある雨の夜、姉と妹は裏山へ出かけたたが、戻ってきたのは1人だった。それは姉なのか妹なのか、そしてもう1人はどこへ・・・・。
ミステリーになっており、最後の方になると姉と妹が混乱してよく分からなくなる。舞台上の物語が実際の物語にオーバーラップするという工夫もあって脚本は緻密にできており、黎妙雪のこれまでの作品では一番出来がよい。期待していなかっただけに思いのほか面白く、舒淇は2役を初めはかなり意識的に区別して演じているが、そのうち演じ分けがはっきりしなくなり、ますます話が混乱していくあたりが面白い。芝居が登場するからというわけではないが、舞台でもいいのではと思った。しかし香港人、一番肝心なところで何故笑う？ そこは笑う場面ではない・・・。
ほとんどが香港以外（広東省）で撮影されており、余文樂は舞台上の台詞と歌、舒淇の歌は別の人が吹き替えているようだ。
2012.3.28@The One百老匯
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