低俗喜劇

《低俗喜劇》舞台挨拶。
杜汶澤(チャップマン・トー)、鄭中基(ロナルド・チェン)、陳静(DaDa)、邵音音(スーザン・ショウ)、田蕊妮(クリスタル・ティン)、鄭丹瑞(ローレンス・チェン)、鄒凱光(マット・チョウ)、周俊偉(ローレンス・チョウ)、谷徳昭(ヴィンセント・コック)、麥玲玲(マック・リンリン)、葉山豪(ハヤマ・ヒロ) 
彭浩翔(パン・ホーチョン):監督


大学の講義に招かれた映画プロデューサーの杜惠彰(杜汶澤)は、生徒たちを前にプロデューサーの苦労話しを話して聞かせる。有る時友人が、広西のお金持ちが映画を撮りたいと言っていると電話をしてきた。そこで杜惠彰は広西に出向いていく。お金持ち(鄭中基)は、映画《官人我要》の邵音音の大ファンで、これをリメイクし、再び邵音音に出演を依頼したいと言い出すのだった・・。


というわけで映画制作にかかわる辛く悲しい過去が暴かれていく。その間に女優は役を貰うためには監督と・・・とか、主演男優は《玉蒲団》の葉山豪だとか、監督は仕事がなくて闇の麻雀屋の店番をしているが、そこには映画の照明だの撮影用カメラが置いてあり、警察に踏み込まれても撮影中と言って逃げ切ろうとしたりとか、出資者が無理矢理自分の彼女(!)を映画に出演させようとしたり、事務所の女性が帰国子女で扱いにくかったり、離婚している妻に金を借りにいったりと、映画制作にまつわる様々が語られる。そして台詞には大量の粗口。特に鄭中基と杜汶澤のやりとりは全面的に粗口だらけ。会場は爆笑の渦。
この映画での拾いものはモデルの陳静。映画1作目は《喜愛夜蒲》(id:hkcl:20110910)で、この時はピンとこなかった。今回は杜汶澤相手にお色気女優の役を思いっきりよく演じている。この思いっきりの良さは貴重だ。今でもけっこう人気があるようだが、この作品でさらに人気が上昇しそう。
監督の彭浩翔は「自分は北京へ事務所を移しても香港を捨てたわけでない」と声を大にして話し「最も香港らしい映画、つまり広東語のもっとも特徴的は粗口を使って映画を撮った」と話している。
この映画、純粋な香港映画で大陸に行くことはまったく考えてない。出資の太陽娯楽は、このところ映画制作に出資し始めた会社だが、元々はマカオでカジノを経営しているのだとか。
2012.3.27@香港國際電影節(香港文化中心)


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