アンコールワット物語 美しき哀愁

池部良、安西郷子、山口淑子田中春男東野英治郎田崎潤、羅維、江楓 渡邊邦男:監督 連合 
1958年


河井俊一(池部良)はかつて終戦を迎えたカンボジアアンコール・ワットを訪れた。河井はここで少尉として当時まだ子供だったコラット姫を安全な地へ送り届けるという任務についたことがあり、成長した姫にも会ってみたいと思っていた。偶然に知り合った娘(安西郷子)が実はお忍びで街へ出ていたコラット姫だと知らず親交を深めた2人は、アンコール・ワットへと向かった・・・


カンボジアローマの休日といったところか。この河井という男、元華族で技師で絵描きという不思議な経歴だった。途中しばしば話しの腰を折るように登場するどたばたしたシーンをなくせばもっと情緒的になるのに。
全編カンボジアでロケしてるようだが、国王役の羅維とレストランの客で出てくる江楓や西洋人を除くと、残りは全員日本人が演じている。姫は安西郷子で姫の家庭教師は山口淑子東野英治郎は顔を黒く塗って侍従長田崎潤は人力車引いてる。雪村いづみも出ていた。逆に言うと、何故羅維と江楓が出ているのかが知りたい。
この映画を観ていてふと思い出したのは、中身は粤劇なのにどこかの国の王女が登場する《璇宮艷史》(1957年)。このころは、日本でも香港でも、そういう時代だったのか。。
2015.05.26@ラピュタ阿佐ヶ谷 
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