องค์บาก(拳覇)(マッハ!!!!!!!!)

《拳覇》
トニー・ジャー プラッチャヤー・ピンゲーオ:監督


タイ映画、広東語吹き替え(中・英文字幕あり)。少し前から、バスでテレビで大宣伝。今日は時間があったので、昼間見たのですが、回りは男どもが圧倒的。
あるタイの田舎。電話もない田舎。その村では、皆が廟にまつられた村の仏を大切に信仰していた。ある日、バンコクから戻った村出身の若者が、仏像を売ってくれないかと長老に言う。長老は首を立てに振らない。不届き者は夜中に廟に忍び込み、仏像の頭部だけを盗んで逃げた。悲観にくれる村人たち。村一番の拳の使い手は、赤ん坊の時に廟の前に棄てられ、和尚に育てられた若者だった。彼は自分の運命は仏と浅からぬ縁があると確信していた。彼は仏頭探しを買って出た。村人の思いを背負って、彼は都会バンコクへと向かう。


話は仏頭探しなんですが、この間、主演男優のアクションがガンガン展開される。素晴らしい肉体と身体能力。スタントはなしで、ワイヤーなし。スローだってこともあるけど、滞空時間がすごく長く感じるアクション。足を真っ直っすぐ綺麗に蹴り上げる。重心がしっかりしていて身体がぶれない。肘や膝を使った攻撃が香港のカンフーとは違って、すごく痛そうだ(笑)。頭を肘で割られそうになる相手はさらに痛そう(笑)。成龍の映画のように、見せ場はきっちり見せる。2台のカメラで同じ場面を撮って、違う角度から2度、3度見せる。それも1回はスロー。分かりやすい。カーチェイスならぬトゥクトゥクチェイスも迫力があった。画面も砂埃のように茶色がかっていて綺麗(普通は汚いっていうのかしら?)だっだ。
この映画は、主演俳優のアクションが「売り」ってことになってるけど、都会と田舎、信仰する者と無信心者、麻薬、仏像の密輸、親の居ない子供、ムエタイ、賭博といろいろなものが詰め込まれている。話は単純だけど、その中に盛り込まれたものは豊富で、主演の彼の拳の重さも含めて、意外に骨太な映画だった。
なんと映画が終わって拍手する人がいた。普通の上映で拍手を聞いたのは初めてかもしれない。途中「うぉー」という驚嘆の声も聞こえた。個人的には、かなり痛そうなので、それさえ我慢すれば、十分に面白い映画だった。


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