中環警署保存を訴え

中区警署
東京は今日から映画祭なんですね。あちこちのblogで映画祭の報告を探してみましょう。あ、どなたか、ここのコメント欄に書いてくれてもいいですよ〜。待ってます。
香港はというと、よいお天気で、お散歩日和なのですが、私は閉じこもってお仕事してます。外があまりに気持ちよさそうなので、そろそろグレそうです(爆)。
今日からカウンターを付けてみた。自分が見てもカウントされちゃうので、意味無いような気もしますが(汗)。
昨日は重陽節で香港は祭日。この日は、お墓参りに行く人や、高いところに登る人が多いのです。重陽節でなぜ高いところに登るのかは調べて下さいね(笑)。私は山の上まで行くのは面倒なので、中環をちょっとだけエレベーターで登ってごまかしました。
中環の荷李活道ぞいの警察の近くに来たら、何やら人が集まって、テレビカメラまで出動していたので、ひょこひょこ行ってみました。すると人が集まっていて、小さくシュプレキコールをあげていました。
実は、9月頭頃からこの警察署の建物は使われなくなっていて、ここで働いていた警察官は別の所に移動しています。警察署の建物は由緒あるもので、隣接する刑務所らと保存すると政府は言っているのですが、その保存方法について、政府の方針が今ひとつはっきりしておらず、政府の対応に不信感を表した議員が「警察署を現状のままの保存して欲しい」と訴えているのです。日曜日(24日)には、警察署前に人を集め、みなが手を繋いで警察署を囲んで「保存」を訴えるというアクションをおこすので、昨日はその表明でした。
警察署の建物をめぐっては、ここを観光資源として利用しようというのは、おおかたの意見の一致するところなのですが、現状維持が出来るかというのが重要な論点です。この建物は増築を繰り返していて、門などは比較的新しい建築物なのですが、現状保存派はもちろんどんな小さなものも現状のまま保存して欲しいと要求し、政府側は保存する建物を限ろうとしているようなのです。また政府が自らここを保存するのではなく、民間企業から上がっている保存企画案のうちどれかに運営を任せることになるようです。従って政府が確固とした保存方針を持っていないと現状維持は難しくなります。
香港では、英国植民地時代の建築物に見るに値するものが多く含まれます。民間の建築物は、立て替えが繰り返されるなか、政府関係の建物は、現在まで保存されている率が高く、数少ないこういった建物を保存、活用して、観光資源としていくのは、都市にとって大変重要な事であり、建築物の保存は街の歴史を知る上でも重要な事です。警察署は坂道に立つ独特の建築物で移築は難しいので、この場所でこの形のまま新しい役割を与えて欲しいものです。
香港にはこういった古い建築物を保存、活用している例はすでにあります。英国軍司令部官邸は茶具文物館(香港公園内)に、灣仔の郵便局は現在の灣仔郵便局の隣にあり環境保護中心に、中環にあった美利兵舎は赤柱に移築されてレストランに、船政署は西港城(ウエスタン・マーケット)になっています。
古い建物や古い住宅が街にとっていいアクセントやランドマークになり、その街のイメージを作っていきます。そして古い建物を保存出来る都市は、余裕のある成熟した都市だとも言えるのです。