有線電視新聞台が昨年、 香港大学民意研究計画・主任・鍾庭耀に依頼して、「2004香港娯楽圏大民調」(2004年香港芸能界大調査)というリサーチをし、その結果が20日に発表された。これは電話を使って1000人以上の人に対して調査した結果。
04年最も香港人に愛された芸能人
・十大電影演員(映画俳優)
- 周潤發(チョウ・ユンファ)
- 劉徳華(アンディ・ラウ)
- 梁朝偉(トニー・レオン)
- 張曼玉(マギー・チャン)
- 成龍(ジャッキー・チェン)
- 黄秋生(アンソニー・ウォン)
- 周星馳(チャウ・センチー)
- 鄭秀文(サミー・チェン)
- 楊千[女華](ミリアム・ヨン)
- 張栢芝(セシリア・チョン)
・十大流行歌手(歌手)
- 張學友(ジャッキー・チョン)
- 李克勤(ハッケン・リー)
- 劉徳華(アンディ・ラウ)
- 陳慧琳(ケリー・チャン)
- 容祖兒(ジョーイ・ヨン)
- 鄭秀文(サミー・チェン)
- 周杰倫(ジェイ・チョウ)
- 古巨基(レオ・クー)
- 楊千[女華](ミリアム・ヨン)
- Twins
・十大中文流行曲(中国語曲)
- 《愛與誠》古巨基
- 《七里香》周杰倫
- 《常言道》劉徳華
- 《世上只有》容祖兒
- 《小城大事》楊千[女華]
- 《一拍両散》容祖兒
- 《傷追人》古巨基
- 《六尺風雲》李克勤
- 《[ロ拿] [ロ拿]聲》左麟右李
- 《2002年的第一場雪》刀郎
・十大中外電影(中国&外国映画)
・十大華語電影(中国語映画)
調査は昨年11月末のもの。
詳しい分析がいまのところ見あたらないので、勝手な分析(笑)。どれくらい信用できるかという問題はあるが、それは信用するとして。
音楽については、語るべき人がいるだろうから特に意見はない。ただ、まっとうな結果だと感じる。周杰倫が入っているのは、注意すべきか。
映画についは考える問題あり。まず「十大電影演員」の周潤發、劉徳華、梁朝偉、張曼玉、成龍、ここまでの5人(つまり半分)、10年前と変わりないのではないか。こいう結果を見ても、香港映画が次世代のスターを育てていないのがよく分かる。目新しい男優がいない。ついでに若い男優もいない。ここに名の上がっている男優たちは全員40歳すぎではないか。香港映画俳優の高齢化はここでも如実。あと数年でみなホントに年寄り、早く次を育てなくては、いけない。未来は暗い。
「十大華語電影」では04年のヒット作と、好きな映画またはいい映画(何と言って調査したのかはっきり分からないので、いまいち判断が難しい)が一致していない。ヒット映画についてはid:hkcl:20041209#p1参照。
上位4つは特に注目に値するものはない。5位は註を付けたように多少特殊な作品だが、作品自体も出来が好かったということか。そして5位以下に注目したい。これらは興行成績はそれほど良くなったが、興味深い作品ばかりだ。脚本に工夫が見えるし、題材もユニークで面白い。こういう映画を「面白いまたはいい映画、記憶に残った映画」として香港人が上げてくることに注目しなくてはいけない。
04年一番興行成績の好かった《鬼馬狂想曲》はどこにもない。大声で笑って見たらおしまいという映画はこの中には1つも入っていないのだ。
ついでながら、14日から公開された《神経侠侶》は先週木曜日(20日)の興行成績で(1日に稼いだのは30万香港ドルたらずではあるが)1位を獲得した。この映画もけして大ヒットする作品ではではないと思うが、丁寧に作っていて、好感もてる映画だ。容祖兒の人気も興行成績に関係しているかもしれないが、そこにこの映画の工夫があるのだろう。小品だがいい脚本に、人気者をもってくれば、それなりの集客が見込めるという証拠だ。ただ単に俳優をそろえればいいという時代はとうに終わっている。今の観客を満足させるのは、多くの工夫が必要だ。よい脚本、工夫をこらした主題、そしてスターと優れた脇役。今後、この傾向の映画が増えると観客としてはとても楽しいのだが。