中国星、旧正月映画はGO!

中国星(チャイナスター)の旧正月映画《喜馬拉亞星》は先日、影視処で等級審査*1を受ける際に、災難に遭遇した。影視処は3回の試写をし、インド人に見せたうえで、差別がないと認められれば、上映許可を出すと言ってきた。しかし中国星社長・向華強(チャールズ・ヒョン)の怒りの発言のあと、昨日残っていた2回の試写は取消し、上映許可を出した。
中国星の旧正月映画《喜馬拉亞星》は影視処で審査を受ける際、1人のインド人が映画の英語題《Himalaya Singh》の「Singh」に差別的要素があると訴えたため、《喜馬拉亞星》は上映許可の獲得が遅れていた。影視処は一昨日の晩と昨日の晩に3回の試写をし、インド人に見せ、差別的な要素がないと認められれば、許可を発行すると言ってきた。一昨日、中国星社長・向華強は、影視処は幼稚きわまりないと怒り、香港映画は香港から逃げ出すようにと吼えた。影視処は、昨日すぐに声明を出し、《喜馬拉亞星》の審査は終わり、IIAとして上映すると伝えた。*2
・処長、自ら電話
声明はまた、影視処の等級審査は正常に行われ、一般人と電影顧問小委員会が映画について意見を述べたと指摘した。申請から8日営業日(つまり2月1日まで)に、映画会社に等級を伝えるというのが影視処の認識だという。
許可はすでに取得出来たが、向華強夫人・陳嵐の怒りは収まらない。昨日電話のインタビューを受け、「影視処の処長が今日、電話を掛けてきた。許可は問題ないという。さらに今回の事は、先例を作ったのだともいった。映画検査条例の条文を引っぱり出してきて、映画は人種や宗教に影響を与える可能性があることに注意しなければならないと言った」と話した。
・制度の透明化を望む
「処長は、映画に対して、気を使って話しているが、その部下の言いぐさはひどいものだ。昨日(つまり一昨日)、タイトルを変更を強く要求、さらに上映の延期、昨日と今日は試写をしてインド人に見せると言った。ところが今日の2回の試写はしなくていいことになっていた。この件については、これからも追求していく。業界人一丸となって、影視処に影視処の制度の透明化を要求したい。以前、彼らはこの条例を持ち出すことなく、なぜ今になって言うのか。今後もこの条例を持ち出し、表現の自由について規制するつもりなのか。董建華が映画産業を支持しているなら、影視処の人間がそれを阻止するような態度をとるというのはどういうことなのか」。by 2005.1.30「蘋果日報

一応、許可され(等級がついた)当初の日程どおり公開。
内容は映画を見てから判断したいが、内容に問題ありなら、大いに問題だが、タイトルだけに過度に反応するのはどうかと思うのだが。
いま何故急にこのような事と言っているが、ごく最近、大まかにいうと「香港には33(だったか)の中国系以外の人が生活している。『認多識、認少色』(たくさんの知識で、色(つまり人種)については認めない)という看板が地下鉄に出ている。政府のものではなさそうだが、どこかの人権団体のものなのか、はっきり分からないのだが、これが多少関係あるのではないか。(昨日の記事、id:hkcl:20050129も参照のこと)
ちょっとぐぐってみたら、やっぱり「人種差別禁止」条例を作ろうとしていることが分かった。昨年に草案を作り、今年2月までが諮問期間で、その後立法化。これ関係あるのでは。
関連記事→草案発表大公報記事香港政府新聞網・社区與健康

*1:映画のカテゴリーを決める。例のI 、IIA、IIB、IIIというヤツです。

*2:新聞によってはIIBになっているものあり。どちらか。