曾志偉（エリック・ツァン）は昨日、漢傳媒集団の発表会に出席したさい、先だって劉徳華（アンディ・ラウ）が提案した5人のスターが共演して映画を撮り、映画界を救うという意見が監督の杜琪峰（ジョニー・トー）に幼稚だと一喝された件をとりあげた。曾志偉は、こいう類いの人はチャリティー活動をすることは少なく、大規模な救済活動には絶対に参加しない、自分のためだけに何かをすると、杜琪峰を揶揄した。
余錦基が主席をつとめる「漢傳媒集団」は昨日、中環のフォージーズンズホテルで、記者会見を開き、エンターテインメント産業への参入を発表した。モデルの周汶錡、李燦森（サム・リー）*1、駱樂、曾志偉、苗僑偉（ミウ・キウワイ）、王晶（ウォン・ジン/バリー・ウォン）などが出席し、陳嘉容、李蘢怡、李思蓓、文頌嫻が司会をつとめた。
・劉徳華を絶賛
曾志偉はインタビューを受け、「漢傳媒」と作った会社は「有間24小時創作室」と名付け、主に質の高い映画を製作すると話した。曾志偉は「若い人たちにチャンスを与えたい。さきほど、脳の模型を会社に渡したんのだが、それは若い人の脳みそを借りる、酒は芸能界の『情』を表している」と話した。さらに曾志偉は、成龍（ジャッキー・チェン）とすでに芸能界の大スターの共演で映画を撮る件を話したといい、「成龍は本当にこころある人だ。すでに1作品撮ろうと話している。それは映画界を救うという話では無く、人々が期待するような映画をという話しで、たとえば《無間道》や《功夫》のように、みんなが映画館に行きたくなるような映画ということだ」。曾志偉はまた劉徳華も心ある人だとほめ、「彼は破産しても撮るというんだ、感激した」と話した。
・心を一つに
しかし劉徳華が提案した、5大スターを使って映画を撮る話は監督の杜琪峰に幼稚と形容されている。曾志偉は、昨日「どうして誰かが、こんな心ある人を幼稚だといい、冷や水を浴びせるような事をいうのか分からない。こんなことを言う人は、普段チャリティーはしないし、大規模な災害への救済にも加わらない、自分のことだけ考えている」と杜琪峰を揶揄した。曾志偉は、こういう人は手伝ってもらわなくてもいい。また曾志偉は、香港の芸能界は人々から尊重されているのは、心を一つにしている人たちがいるからだ。こういう発言を恐れることはない」と話した。記者は、この言葉が杜琪峰に対する回答になるのかと問うと、「みんなへの答えだよ」と笑った。杜琪峰は電話で「僕は何もいうことはないよ。言うべきことはみんな言ったからね。必要ないだろう」と話した。（略）by 2005.10.13「蘋果日報」
各紙見ると曾志偉が杜琪峰に反論というように捉えているが、よく読むと、曾志偉はうまく立ち回っているように思える。劉徳華の顔を潰さないように、でも自分が成龍と話しているのは、劉徳華がいうようなものではなく、人が入る映画だとはっきり言っている。杜琪峰に対しても、彼の考えを否定するのではなく、劉徳華のせっかくの発言に水を浴びせるなと言っているに過ぎない。頭がいい。たぶん、曾志偉も杜琪峰の考えが正しいと思っているのだろう。さらに「破産してもうんぬん」は少々劉徳華をわらっているのかも。
*1:漢字を変えている。燦の字は火へんを王へんに、森（さむ）は深のサンズイを王へんにした字。
