《断背山》こぼれ話し

昨日、電影評論学会友の会で《断背山(ブロークバック・マウンテン)》を一緒に見て、そのあと茶餐廳で語りあうという催しがあったのだが、みな(10人ちょっとの参加者)あまり活発に発言はせず、もっぱら紀陶や浪天、張偉雄の話しを聞くという感じであった。
興味深かったのは、李安(アン・リー)とプロデューサーの関係について。ジェームズ・シェイマスhttp://us.imdb.com/name/nm0770005/を参照)という人が、李安の一連の作品のプロデューサーなのだが、彼の企画力が優れているという。
《断背山》でいえば、カウボーイでゲイという非常にセンシティヴで、アメリカ人なら手を出したがらない題材ゆえ、主流にいる西洋人ではなく、傍系のアジア人監督に撮らせたということ。また、西洋的概念に東洋的概念をかけ合わせることで、新しいものがうまれるだろうと考えた。東洋的なホモソーシャル(この言葉は使わなかったけど、そういう意味だと思った)な映画を撮れる人物に撮らせたかったらしい。どうも本当は呉宇森ジョン・ウー)に撮らせたかったとか(これはホントかな、まったく確かめようが無いけど)。
しかしこの評価にはおまけがついていて、これも確かめようがないが、このプロデューサー氏はゲイだとか。しかしゲイだからこそ、映画の表現について微妙な部分の見極めが出来るとも言っていた。