紅衣少女

《紅衣少女》陳寶珠、周驄、石堅、李鵬飛 
唐佳・劉家良:武術指導
何建業:監督 1967年 粤藝 モノクロ DVD


ある男が香港の空港に降り立つ。彼の後をつけるやつらがいる。男はある屋敷に到着する。
男の名は方良(周総)。実は金教授(李鵬飛)が彼を招いたのだった。金教授は絵画を集めるのが趣味。最近になり、自分のコレクションの中の1つに秘密の地図が隠されていると言われているのを知り、専門家に見てもらうが、いったいそれがどの絵なのか分らない。そこで方良に手伝って欲しいと頼む。方良は、絵を欲しがっている人がいるなら簡単と、絵画展を開いてすべての絵を展示するように言う。
展覧会を開くと、絵を譲って欲しいという女性(陳寶珠)が現われるが、教授は拒否する。方良は彼女が絵を盗みにやってくると推理した・・・・。


粤藝は光藝の系列会社のため、何建業がメガホンを取っている。「現代萬歳 光藝的都市風華」の何建業の口述によると、この映画は失敗作だとか。本来は袁耀鴻という映画会社の人物が陳寶珠のスケジュールを押さえていたが、彼は自分自身が時間がなく映画を撮れない。そこで何建業に時間はないかと聞いてきた。当事、陳寶珠のスケジュールを取るのが大変だったので、何建業はこの機会を逃してしまうのは惜しいと思い、自ら監督をしたという。
陳寶珠、最初は悪役、後にそれは母の命を人質に取られているためだと分るようになっている。陳寶珠が魅力的に見えない。周総はこれまで見てきた光藝作品だと、人が良い誠実な人物として描かれることが多いが、この映画では探偵ということもあり、どちらかというと、謝賢が相応しそうな役だ。ちょうど、《999廿四小時奇案》や《大廈情殺案》で謝賢が演じたような感じ。悪の総元締・使徒明は当然のごとく石堅。
武術指導も付いて、アクションも入っており、いろいろな場面がつまっているのだが、映画が引き締まっておらず、冗漫な感じがする。


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