香港映画を救え−ひとすじの光

香港映画の市場は死への道をましぐらなのか? 必ずしもそうではない。何故?それは「救世主がやってくる」からだ。上半期、中国語映画は西洋映画に打ちのめされた。集客力はなく、それを聞いた者は心が痛んだ。映画界に身を置く者は、傍観するだけなのか。周潤發(チョウ・ユンファ)、成龍ジャッキー・チェン)、梁朝偉トニー・レオン)、劉徳華アンディ・ラウ)らスパースターが主演する力作が9月末から次々と公開され、市場を救う香港映画の反撃が始まる。これらの大作が衝撃をもたらし、香港映画にひとすじの光明をもたらしてくれるだろうか。最終的には香港映画の力量を見ることになるのだろう。洲立の黎筱娉(テリー・ライ)がいうように「市場が好いかどうかは、映画がよいことと、観客の眼がキラキラと輝いていることだ」。
中国映画は今年初め、李連杰ジェット・リー)の《霍元甲(SPIRIT)》が旧正月映画のトップバッター。3013万香港ドルを稼いだ。さい先のよい始まりだったが、その後は続かず、興行収入は下降をたどり、いいところはなかった。しかし9月末から、中国語映画の大作が次々やってくる。成龍ジャッキー・チェン)、古天樂(ルイス・クー)、許冠文(マイケル・ホイ)主演のアクションコメディ《寶貝計劃》は9月29日から上映になり、笑いを起こす。10月中旬になれば、興行収入が保障されている杜琪峰(ジョニー・トー)監督の作品でカンヌ映画祭でも好評だった《放・逐》が参戦、さらに「鬼才」彭順(オキサイド・パン)監督のスリラー映画《妄想》がある。
杜琪峰のもう1本《跟蹤》は、杜琪峰はプロデューサーで、彼のまな弟子・游乃海が監督する。11月は劉徳華の《墨攻》。
クリスマスは鍵。多くの中国語映画と西洋映画が大混戦。周潤發の《満城盡帯黄金甲》と、2人のハンサム・梁朝偉金城武共演の《傷城》が、それぞれ12月21日と22日から上映される。
来年の旧正月時期は、鄭中基(ロナルド・チェン)が自分のスタイルを貫き、喜劇で笑って迎える。それに続いて同時期破格に、2本の香港映画が競う。劉徳華と古天樂(ルイス・クー)が共に麻薬密売人を演じる《門徒》とTwins、呉京ウー・ジン)のカンフー映画《雙子神偸》だ。by 2006.9.29「明報」一部抜粋