《黒社会》のコネタ

ここも映画に登場。
今日から東京では杜琪峰(ジョニー・トー)の《黒社会(エレクション)》が公開になったようだ。
黒社会》香港公開時には、「黒社会」と大書したトラムが走っていたという話は以前に書いたのだが、もう1つ思い出したことがあるので書いておく。
スポンサー名が映画の中に登場することは、香港映画ではよくあること。例えば、劉徳華は「道地」という飲料メーカーのCMをしているので、劇中、彼がメーカー名を見せたペットボトルの飲料を飲んでみせれば、これで宣伝になって、スポンサーは満足するだろう。
黒社会》も香港公開時、あるレストランがスポンサーについていた。確認はしてないが、店の前が劇中に登場するのではないかと思っている(もしかしたら内部も出てくるのかもしれない)。しかし、店名が写るわけではないので、これではどこで撮影したかわからず、宣伝にはならない。では《黒社会》では、そのスポンサーを満足させる店名をどうやって劇中に登場させたかというと、なんと台詞で言わせてしまったのだ。それも粱家輝(レオン・カーファイ)に。
粱家輝が、どうやら自分を推してくれる人が少ないと知り、投票権を持つ長老を拉致、木箱につめて山から転がすという暴挙に出る。そして山の上で箱を転がしながら電話で言う「8時、有骨気」と何回も。そうこの「有骨気」(やうくわっへい)というのが、スポンサーであるレストランの名前なのだ。この場面、かなり緊張を強いられるシーンなのに、劇場で腹を抱えた。やるな杜琪峰。