陌生人

《陌生人》甄珍、楊群、李虹、陶源 
李翰祥:監督 1969年 國聯


幸せな家庭の娘(甄珍)は、学校帰りに見知らぬ男が自分を見つめているのに気づく。男は家に帰る娘の後をつけ、窓からそっと部屋の中を覗き見る。娘は、この不審な男に声をかけると、男は「君の弾くバイオリンはいい音色だ」といい、どこかでバイオリンを聞かせてくれといって、娘と会う約束をするのだった。男には居なくなった妻と娘がおり、彼女がその娘にそっくりだと語って聞かせるのだが・・・。


身分違いの恋、恋人同士の出奔、出生の秘密など、とても古典的な題材で出来ている。男が劇団を率いて旅回りをするが、まったく客が入らず貧困に喘えぎ苦悩するというのも、かなり時代がかっている感じ。
いま見れば、始まってすぐに娘と男の関係はなんとなく想像がついてしまう。娘の家の中のショットでは、父親の顔は画面に写るが、母親は後ろ姿しか写らない。母の顔が映し出されるとき、すべてがはっきりするということなのだが、話しの途中でこれも分かってしまう。国語のうえ字幕なし、ストーリーは理解できたが、台詞はかなり分からないところ多し。当時の反応はどうだったのだろうか。原作は瓊瑤。
2007.4.5@香港国際電影節(「李翰祥電影回顧」香港電影資料館)


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