邱禮濤的生活芸術館

中央が邱禮濤。電影節の「邱禮濤(ハーマン・ヤウ)特集」に関連した座談会。今回特集で上映された作品は9作品(+1作品@香港電影面面観)。
出席は邱禮濤、林震宇、登徒、張偉雄、司会:李焯桃。
覚えていることを少し。

  • 編集にリズムがある。これでもかこれでもかと繰り返すことで、恐怖が生まれる。最近の映画では《門徒》で智叔が手を叩かれる場面があるが、こういうしつこい表現は今の香港映画ではあまりない。
  • 《人肉叉焼飽》《伊波拉病毒》《的士判官》は、表現が過激だが、ほんとうは一庶民の抑圧の発露、社会の問題、社会批判、都市の病がテーマである。それは《等候董建華發落》《給他們一個機会》も同じ。
  • 《人肉叉焼飽》は映画会社からの要求が多く大変だった。III級にするために、より暴力的に、血を多くなどさまざまな要求があった。要求に答えるのが大変だったため、撮影中ずっと(監督は)、気分が良くなかったようだ(黄秋生がそういっていた)。
  • 《陰陽路》以降、自らが進んでいく道がはっきりし、陰と陽の中間を歩んでいるのではないかと思う。
  • 空間把握がすばらしい。撮影は狭い場所で行われているだろうが、それを広い空間に見せる工夫が素晴らしい。
  • 自らもバンドを組んでいたほどのロック好き(長い髪はそのせいなのか)。後に映画好きになった。(ロックンロールとロックの違いを熱く語っていた)
  • 世の中の映画はハリウッドが基準になっているが、あえてそれには従わない。(《奪舎》のカット割りを見ながら)
  • とにかく映画を見て欲しい。見てくれれば何を言われてもかまわない。誰が何を言ってもいい。マスコミとはそういうものだ。自分の映画を好きになって欲しいと思うが、その反面嫌いになってくれてもかまわない(それが個性だということ)。

2007.4.8@香港国際電影節(科学館)