単身部落

《單身部落》李彩華(レイン・リー)、谷祖琳(ジョー・クー)、董敏莉(モニー・トン)、黄浩然(レイモンド・ウォン)、曾國祥(デレク・ツァン)、陳輝虹、連凱(アンドリュー・リン)、阿雅、陳苑淇(ジョリー・チャン)、葉山豪、呉嘉龍(カール・ン) 
李保樟:監督


ヴィヴィアン(谷祖琳)は自由奔放、毎晩のように遊び歩いている。有る日バーで出会って意気投合し夜を過ごした男(黄浩然)はなんと翌日が結婚式。Kitty(李彩華)は保守的な女性。初めてを捧げた彼氏(曾國祥)がいるが、ある日、彼氏の浮気が発覚。美華(董敏莉)は彼氏に振られたばかり。新しくやって来た女性上司(阿雅)とちょっと怪しい関係に・・・。そんな3人の女性たちの生態を描く。


香港映画では珍しく、精神的愛よりも「性」をコメディ的要素を入れて語ろうとしている。鄭秀文(サミー・チェン)、古天樂(ルイス・クー)主演、陳嘉慶(チャン・ガーヒン)監督《恋上[イ尓]的床》(id:hkcl:20030726)という映画もあるが、《恋〜》はコメディ的要素がかなり濃厚だが、《單身部落》は、コメディ入れつつなんとか、リアリティをもたせようとしている。下手すれば、かなりC級になりかねないテーマゆえ、出演者は地味目。谷祖琳は、ラジオでの発言などから、いまやどちらかというと奔放が売りなので、そのままのキャラ。董敏莉は少女が抜けきれない役だが、阿雅とのキスシーンもあり。李彩華はこれまでのお嬢さんキャラから、彼女的には大胆に変身してみせようとしている。しかし李彩華は若い時に比べると、このところ顔がどんどん長くなってきて、ごつくて、よく見るとニューハーフぽい。今回かなりがんばっていたとは思うが、表情がいまいちで、どうも魅力を感じない。そこがネック。


男性陣は基本的には女性陣の引き立て役だが、黄浩然が谷祖琳相手に、きどったり、おたおたしたりと大奮闘。曾國祥は李彩華と初体験、葉山豪は李彩華に蹴られ、連凱はセクシーに李彩華を誘惑&開発指導(笑)。


プロデュースが陳嘉慶で、それなりにまとまっているし、出演者もそれなりにみながんばっているが、やはりもう少し。ストーリーも、最後には奔放な谷祖琳は純朴と勘違いされたうえ素朴な男に惹かれてしまい、奥手だった李彩華は開発されたうえに元の彼氏とよりを戻しそうになったりと、かなりありがちな展開。さらにたぶん本当なら、もっとHっぽくしたいんだろうが、香港の女優たちではこれが限界か。それにしても笑うべきところで、意外に観客が笑わない。意味が分からないとか? そんなばかな。カップル、グループで見るのは分かるとして、男性2人客は不明だ。谷祖琳の半裸(といっても、ソープだらけ)でも見に来たのだろうか。
2007.5.31@新寶戲院


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