愛到發焼

監督と出演者たち。趙碩之(ワイリー・チュウ)、李柏煥(ブライアン・リー)、何尚謙(ジェームス・ホー) 
林震宇(ピエール・ラム):監督


ブティック店員の阿櫻(趙碩之)、友人の阿木(李柏煥)、ヘアスタイリストの阿寶、阿寶の共同経営者、椅子を売りに来る男、その彼女といった若者たちの恋愛を描く。


このところ多い若者の恋愛もの。舞台は中環から西營盤あたり(監督が近くに住んでいるという理由から・笑)。
映画が始まってすぐ、海辺で趙碩之が李柏煥にいう台詞でこけた。「ここ数日いろいろなことがあって、私のことバカだって思っているでしょう」。「そんなことないよ、(だらだらだら・・・と理由)」。普通はこんなこと言わない。台詞が無くてもいいし、あっても「バカだと思ってるでしょう」「いや」でいいのでは。これから始まる映画(映像)で説明していくのだから、言葉での説明は不要だと思うのだが。悪い映画の典型のような始まりでいやな予感。


MV風の映像は許せるとして、問題は台詞。ハンサムな顔や綺麗な顔を観客に見せたいからアップを多様したと監督は話していたが、若者の不安定な恋愛を雰囲気で撮っていくなら、説明的な台詞は不要。評論家上がりは理屈っぽいな。妙に観念的だった前作《我是猫》(id:hkcl:20050115)に比べれば、かなり商業作品の様相は呈しているが、残念ながら一般公開でこれでお金が取れるとは思えない。出演者は新人ばかり。主役の趙碩之が劇中、私不思議ちゃんで可愛いでしょうと、アピールし過ぎ(やれやれ)。
2008.10.12@Palace Ifc(香港亞洲電影節)


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