成奎安死去

かねてより闘病中だった成奎安(シン・フィオン)が27日深夜、入院先の浸會病院で亡くなった。54歳。
04年に鼻腔癌が見つかり、05年には克服していたが、大陸のバーで営業(舞台に立っていた)し、酒を飲む機会が多かったためか、09年7月に再発、肝臓(肺と書いているところもあり)に転移していたという。また1人、香港らしい俳優が亡くなってしまった。

成奎安は5人兄弟の4番目。家は貧しく、15歳で兄について邵氏で道具係からエキストラなどをするようになる。このころ黒社会の人と知りあったと後にインタビューで答えている。後に嘉禾へゆくが、このころ景気が悪く、数年働いたあと辞めてダンスホールで見回りをする。80年代になり再び映画界へ入り、李修賢(ダニー・リー)を知る。李修賢は《霹靂先鋒》を撮影中、カメラのそばにいた成奎安を映画に出演させた。劇中彼は大儍と呼ばれていたため、その後みなから大儍と呼ばれるようになる。渡世人を演じることが多く、もっともよく知られているのは87年の《監獄風雲》での凶悪ぶりだ。また西貢で育った成奎安は、03年に西貢南圍村の村長に当選、07年まで歴任した。by 2009.8.28「頻果日報」