火龍(コンシェンス 裏切りの炎)

《火龍》黎明(レオン・ライ)、任賢齊リッチー・レン)、葉璇(ミッシェル・イエ)、劉浩龍(ウィルフレッド・ラウ)、廖啓智(リウ・カイチー)、徐若瑄(ヴィヴィアン・スー) 
林超賢(ダンテ・ラム):監督


尖沙咀の隧道で警察官が撃たれるという事件が発生した。その夜、尖東の路上ではスリを追いかけていた警官が車にはねられ死亡、同じ頃、やはり尖沙咀で売春婦が殺害される事件が起きた。
売春婦殺害現場に到着したのは、CIDの文方(黎明)のチームだった。そこへ警部の紀少群(任賢齊)がやってきて部下が尖東で大切な情報の入った携帯電話をすられたので、犯人捜しに協力して欲しいといってきた。また文方が担当することになった売春婦殺害事件現場から特殊な火薬が発見されたため、紀少群は文方への協力を申し出た。
方やたたきあげのCID文方、方や将来を嘱望される紀少群。文方はトラム内でスリを注意した妊娠中の妻が刺殺されたという過去を持ち、執拗に犯人を捜していた。紀少群は元ヤクザの情婦を妻に迎えようとしており、自らの将来を捨てていた。さらにはヤクザ組織からの借金がふくれあがっており、ついには悪に手を染めようとしていた・・・


黎明が妻に死なれて失意のあまり自宅にも帰らず、バンで寝泊まりしてひげ面で薄汚い格好で現れる。方やエリートの任賢齊は眼鏡を掛けスーツを着こなして登場。格好からも2人の立場と性格の対比が描かれる。
映画の初め、モノクロの静止画像は大変興味深く、物事の起こりを説明していおり、工夫はいいが、少々奇をてらいすぎている感は否めない。その他は、それなりに面白く、銃撃戦は派手過ぎるが、林超賢ならいたしかたないかも。
大陸公開を意識してか、悪は香港の警察官で、大陸からやってきた人たちは彼らに利用される立場になっている。任賢齊はこのところすっかり香港の俳優といってもいい状態だが、残念ながら台詞は吹き替えられている。任賢齊以外には徐若瑄が台湾から、大陸から王寶強と両岸三地の俳優を揃えている。
中秋節に大坑で行われる舞火龍を劇中に登場させたところは面白いアイデア
2010.3.23@香港國際電影節(會展)


■□10年に見た映画一覧□■


《火龍》のロケ地についてはココを参照。