キャタピラー

若松監督。寺島しのぶ大西信満 若松孝二:監督


あらすじは公式サイトで。
もっとおどろおどろしいのかと思っていたが、上映時間も1時間25分と短いこともあり、意外にあっさりしている印象。それでも、ベルリン國際映画祭で女優賞を受賞した寺島しのぶが光る。変わり果てた夫の姿を見て取り乱したところから、夫が軍神と呼ばれることで優越を覚えたり、食べる寝るセックスしかない夫をうとましく思い、わざと軍服を着せてリヤカーで連れ歩いたり、など複雑な心を表現している。彼女につけられた性格・心理はかなり現代的なのではないだろうか。だから容易に理解できる。そしてもう1つ重要なのは夫の心理。軍神とあがめられるが、重傷を負った時を思い出して苦悩していく。
江戸川乱歩の「芋虫」からヒントを得た作品(原作とは言っていないようだ)。日本では夏公開。
2010.4.2@香港國際電影節(香港大會堂)


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