《李小龍》も競作に

1本の映画《葉問》で中国大陸、香港、台湾では一気に功夫熱がわき起こっており、映画人は今度、李小龍に目をつけている。さらに今年11月27日は李小龍生誕70周年にあたる。文雋(マンフレッド・ウォン)は今年、《李小龍傳》を準備しており、李治廷に主演をオファーすると言われている。これと同時に、東方電影と星皓公司が合作で《李小龍傳奇》を撮るといい、またも競作。しかし星皓の王海峰(アレキサンダー・ウォン)オーナーは、文雋版は李小龍の少年時代、自分たちは李小龍がスターになる物語を撮るため2作品のバッグィングは心配していないと話した。


甄子丹(ドニー・イェン)主演の《葉問2》は上映18日、一昨日までの興行成績が3700万香港ドルとなり、4000万ドルに向かって邁進中。さらに中国大陸ではすでに2億人民元を超えており、東方電影は大いにかせぎ、年末には《葉問3》を撮影する。《3》は葉問と李小龍の師弟の物語になる。続けて東方電影は星皓と合作で《李小龍傳》を撮影するという。しかしこの映画の撮影で最も難題なのは版権だ。東方電影は資金を準備し、李小龍映画の版権を購入しようと考えている。現在、映画会社はすでに李小龍の妻であるリンダ・リーと娘のシャノン・リーとの間で交渉しており、予定では来年から撮影を開始する。


これまで多くの映画会社が李小龍に関する物語を撮りたいと考えてきた。しかし版権交渉は困難で最終的にはあきらめてきた。最初に版権獲得に成功したのは關錦鵬(スタンリー・クワン)で、06年、李小龍夫人リンダ・リーに好条件を提示したが、残念ながら資金に問題が発生し、最終的にこの映画は撮影されなかった。最近になり東方電影は李小龍夫人に500万香港ドル李小龍映画の2本の版権の購入を申し出ており、現在のところ順調に話し合いが行われているという。


昨日、星皓のオーナー王海峰に電話でインタビューしたところによると、東方電影と《李小龍》映画の撮影を企画していることは認め「現在は初期段階にすぎない。東方電影は李小龍夫人と版権についての話し合いを担当しており、製作は星皓が行う。私が分かっているところでは、版権は天文学的数字だが、価値のあるものだと思っている。なぜなら李小龍という題材はマーケットが大きい。世界各地の観客が好きだと思う」と話した。
李小龍を演じるには誰が相応しいかという事について王海峰は「甄子丹(ドニー・イェン)を考えたこともあった。しかし彼は葉問のイメージが強いので、観客がついていけないのではと思う。さらに僕たちは李小龍が15歳から30歳ごろまでを撮ろうと考えている。甄子丹でも無理をすれば出来るが、実際にはかなり歳が上だ。従って李小龍に似ており、功夫の出来る人がより相応しいと思っている。大陸には多くの武術学校があるので、新人を捜すことはそれほど難しくないだろう」と話した。


また他の李小龍映画について王海峰は「文雋が撮るのは少年の李小龍で、僕たちのはアメリカのハリウッドで差別を受け、耐えられず最終的に香港に戻り映画を撮影、結果大スターになった物語で、この部分が李小龍が最も面白い時期だと考え、これを映画の主題に考えている」と語った。
李小龍の死後、残されたテレビと映画の版権をめぐり、李小龍の弟・李振輝と、李小龍未亡人とその娘はアメリカで裁判を起こしている。映画会社がもし李振輝と李小龍の物語を撮るなら、李振輝の許可だけを取ればいい。文雋の作品は李振輝著書《我的哥哥李小龍(私の兄・李小龍)》に基づいた物語のため、李振輝の同意があれば撮影できる。


一方東方電影が撮影する《李》映画は、李小龍がリンダ夫人と知り合った後、大スターになっていく物語で、映画の版権についてリンダ母娘と話し合わなければならない。王海峰は「僕たちは李小龍夫人たちを尊重しており、クランクイン前にリンダ母娘の同意を得られればよいと思っている。またもし映画が李小龍の弟の部分に及ぶことがあれば、弟にも知らせるつもりだ。きちっとした李小龍映画を撮りたいと思っている」と語ったby 2010.5.18「蘋果日報