竊聽風雲2(盗聴犯〜狙われたブローカー〜)

《竊聽風雲2》劉青雲ラウ・チンワン)、古天樂(ルイス・クー)、呉彦祖ダニエル・ウー)、曾江(ケネス・ツァン)、江毅(コン・ガイ)、胡楓(ウー・フォン)、駱應鈞(フェリックス・ロック)、黄奕(ホアン・イー)、葉璇(ミッシェル・イエ)、劉浩龍(ウィルフレッド・ラウ)、方中信(アレックス・フォン)、焦姣、蒋祖曼(ジョーマン・チョン) 
麥兆輝(アラン・マック)・莊文強(フェリックス・チョン):監督


株の売買に長けた株ブローカー羅敏生(劉青雲)はある日、不審な車に尾行されていることに気がつき、不審車をまこうと無理な運転をして車は事故を起こした。保安科の総督察(課長)・何智強(古天樂)がかけつけると、事故現場から車にしかけられた高性能な盗聴器が発見された。何は羅に、盗聴器の状態から盗聴者が近くにいたに違いないと、尾行の有無を尋ねるが羅は知らないと答える。さらに現場から発見された衛星電話を不審に思う何だが、羅は口をつぐむ。
羅を盗聴しているのは誰なのか、その目的は、そして羅が隠そうとするものは何なのか・・・。


前作《竊聽風雲》(id:hkcl:20090731)から3年。主な役者はそのまま、まったく新しい物語を作った。前作同様、盗聴と株が主題。前作は前半部分は面白く見るものを引きつけるのだが、結末の付け方に多いに不満の残る出来だった。前半がいいだけにかなり惜しいつくり。今回の脚本は前作以上に緻密になっており、破綻も少ないと思う。ただし前作のような強引さは薄れている。
今回、主役の若手3人を支えるベテラン俳優たちの存在感が素晴らしい。そして本当の主役は彼らベテラン俳優。特に曾江の存在感には、3人でかかってきても太刀打ち出来ないだろう。
劉青雲も彼らの前では借りてきた猫。実際に物語の中でも、緊張して神経質になり直立して腕も緊張させて肩が凝りそうな状態になっていたり、驚いて口ごもるような態度だったりと、普段とはかなり感じの異なる劉青雲が見られる。妻役の黄奕は、声が吹き替えられているので、可も無し不可もなし(自分の声でなはいのに評価はできないが)。
刑事役の古天樂は、特に目立って素晴らしいところも、悪いところもなく無難。妻役の葉璇は、出演は少ないがとても印象に残るいい演技をしている。
呉彦祖は、相変わらず声がいただけないし広東語がなまっている。本当にまじめに発声練習をしてもらわないと、演技も評価できなくなる。
2011.8.18@旺角百老匯


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