陸阿采與黄飛鴻

《陸阿采與黄飛鴻》
劉家輝、陳観泰、汪禹、李麗麗 
劉家良:監督 1976年 カラー 邵氏


黄祺英は武術の達人・陸阿采(陳観泰)の弟子だが、息子の黄飛鴻(劉家輝)には武術を学ばせようとしなかった。搶花炮が近づくある日、黄飛鴻は武館の者たちが練習する様子を羨ましく思っていた。搶花炮当日、密かに参加した黄飛鴻は、鈍器を隠しもった者たちの標的にされ、こてんぱんに痛めつけられる。意気消沈する黄飛鴻に何秀蓮(李麗麗)らは陸阿采の弟子になってはどうかと話し、黄飛鴻は勇気を振り絞って陸阿采に願い出ると、陸阿采はあっさりと黄飛鴻を弟子にしてくれた。陸阿采は黄飛鴻を連れて、山奥に修行に出かけた・・。


黄飛鴻の若い頃を劉家輝が、陸阿采を陳観泰が演じ、悪役・甄二虎に劉家良と功夫明星がそろっており、アクションシーンは息をもつせぬ展開。劉家輝も陳観泰も諸肌を脱いで引き締まった筋肉のついた上半身を披露している。劉家輝の若々しい動き、それを受ける陳観泰の余裕の動き、監督でもある劉家良の小回りが利いて早くて切れのいい動きと三者三様のアクションが見られる。陳観泰は白髪頭になっており、老人役だが筋肉は老人のそれではない(あたりまえだが)。
ちなみに当時の3人の年齢は、劉家輝は1955年生まれ21歳、陳観泰は1945年生まれ31歳、劉家良は1934年生まれ42歳。それぞれ10歳の開きだが、一番年上の劉家良の動きが一番敏捷に見える。特に長い棒状のものを持った戦いは正確で美しい。
搶花炮というのは、祭りの時に筒状の花火を打ち上げてなかから出てくる赤い布を取り合うという競技(遊び)。鈍器を隠しもっていて相手を殴るというのは、もしかして《少林足球》に引き継がれているのだろうか。。
2012.3.25@香港電影資料館(香港神話・黄飛鴻電影)


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