天生愛情狂

《天生愛情狂》
張智霖(チョン・チーラム)、劉心悠(アニー・リウ)、羽翹、黄智雯(マンディ・ウォン)、 梁烈唯(オスカー・リョン)、Mandy LIEU(マンディ・リウ)、陳柏宇(ジャイソン・チャン) 葉念琛(パトリック・コン):監督


元・天才子役、今は人気ケーキ職人の張泰林(張智霖)はある日レストランで、男に振られているにもかかわらず、好きだ好きだと食い下がる女性を見た。またある日、悪友に誘われていったクラブで運悪く警察の手入れが入ったうえに、何故かその場で気絶した泰林は病院に運ばれて先だっての女性が看護婦だと知った。元・天才子役がいかがわしげなクラブに行ったことはすぐさま知れて、記者が病院に集まっていた。なんとかその場から逃げ出そうと看護婦の美寶(劉心悠)に裏口を教えてもらったが、そこには記者が待ち構えていた。はめられたと思った泰林だったが、美寶が店までやってきて誤解だという。さらにはケーキ作りを教えて欲しいと懇願されて、一緒にケーキを作るうちに美寶のことが気になっていって・・・。ところがつきあいだしてみると美寶の束縛は半端じゃなかった・・・。


1年に1度の葉念琛作品ということになっているのだが、ここ2、3回はあまり魅力的とはいえない作品だった。今回は役者も一新、ストーリーも一新といった感じ。少々とうがたっている張智霖だが、違和感はほとんど感じない。劉心悠はこれまでにない台詞の多さ(笑)、さらにはスピード感のある台詞に果敢に挑戦といったところだが、意外に良い出来で、張智霖(個人的には好みではないが)と劉心悠の組み合わせも新鮮。かなり度が過ぎるが、彼氏の行動を逐一把握していたい女性という設定が、女性には「あるある」、男性には「いるいる、ちょっとうっとうしい」という感じで、前宣伝が効いているのか、入りもけっこういいようだ。
劉心悠はデビュー時かなり期待したのだが、なかなかこれといういい作品に巡り会えていなかった。彼女、台湾の人なので、広東語が話しにくいのか、おっとり話すため、リズムが必要な広東語の台詞がいまいちだったのだが、今回は(吹き替えではないと思うので)そうとう練習したのか(ただし一部は北京語)、発音もスピードも断然以前よりよくなっている。この作品で新しい彼女の魅力を少し発掘できたように思う。今後にさらに期待。
張智霖は顔が好みではないので(笑)、特に語ることはないのだが(それはあんまりというものなので)、あえて言えば、駄目男も演じられそうだなーと思った次第。
2012.10.26@旺角百老匯


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